映画『君の膵臓をたべたい』感想・評価・レビュー


個人評価 4.0(震える程泣いた) 映画.com 4.1 Filmarks 3.8(2017/8/9時点)

監督:月川翔 脚本:吉田智子

キャスト:浜辺美波/山内桜良 北村匠海/「僕」(学生時代) 大友花恋/恭子(学生時代) 矢本悠馬/ガム君 桜田通/委員長


先日、「君の膵臓をたべたい」アニメ映画化決定したというニュースを知り、これは、劇場で見ておこう!と思い、ついに実写版「君の膵臓をたべたい」を見ました!

この映画は、自分の中でも歴代上位に入ってくると思われるほどの作品です。そんな映画「君の膵臓を食べたい」について書いていこうと思います。

※以下ネタバレが入る可能性がありますので、ご了承の上お読みください。

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あらすじ

高校時代のクラスメイト・山内桜良(浜辺美波)の言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】(小栗旬)。彼は、教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヶ月を思い出していく――。膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、【僕】(北村匠海)と桜良は次第に一緒に過ごすことに。だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々はやがて、終わりを告げる。 桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子(北川景子)もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた――。そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る2人――。

引用元:映画『君の膵臓をたべたい』

震える程泣いた

引用元:浜辺美波×北村匠海「キミスイ」、小栗旬と花嫁姿の北川景子が涙を流す予告編

この映画、想像していたよりも何倍も面白かった!

さて、第二のセカチューとかメディアが話題にしているこの「君の膵臓をたべたい」(セカチュー知りません笑)

特に前情報も持たずに見に行ったため「恋愛映画かなー、どうせ、彼女が膵臓の病気で死んで感動する物語なんだろうなー」と批判的な目だったのですが、そんな状態から見ても、大絶賛せずにはいられないような映画でした。

ヒロインの桜良(浜辺美波)が出てきてからすぐに、「ん~そんなめちゃくちゃかわいいわけじゃないなー有村架純が良かったなー」なんてクソみたいなことを考えていました。また、主人公の僕(北村匠海)に対しても同様です。

しかし、見終わったら、キャスティングは最高だった!!!と思うこと間違いなしです。それほど、キャラクターに合った雰囲気のキャスティングとなっていました。主役二人の不思議な魅力に惹きつけられてしまいます。

桜良は、終始笑顔です。膵臓の病気でいつ死ぬか分からないのに、いつも笑顔で、とても強い女の子なんです。その時点で、心を打たれました。そして、主人公の僕も「本人が暗い顔してないのに他人が暗くなるのはおかしいと思う」と言い、相手が大病を持っていると思わないように普通に接するのです。この不思議な関係と不思議なキャラクターがとても面白いんです。

そして、とても強そうに生きている二人なのですが、実はとても弱いんです。強くて弱い。そんな手触り感のリアルに心を突き動かされます。こんなにも視聴者が踊らされて心が動かされる作品があるのか!?というくらいの衝撃でした。

人はみんな、甘えた毎日を送っている

引用元:BOOKSえみたす 本部

この物語のヒロイン桜良は、何を隠そう膵臓の病気なのです。これはタイトルからもだいたい想像がつくような内容なのですが、これがこの作品の奥深さを広げてくれるのです。

なんと桜良は、膵臓の病気でもうすぐ死んでしまうのが分かっているのに、誰かにそれを明かすわけでもなく、クラスの人気者で、元気で明るい少女なのです。

彼女がそんな風にしている理由は、「みんなと普通の日常を送りたい。」という願いからだったのです。

そんな彼女は、主人公の僕に、ある出来事で膵臓の病気を知られてしまいます。そこから二人の物語が始まるのですが…そこから二人の友達でも親友でもカップルでもなく”仲良し”という不思議な関係が展開されていきます。

そして、衝撃のラストが!!!これは、誰も想像できないようなラストなんです。あんまりネタバレはしないのですが、この出来事が「甘えた毎日を生きている」ということを焼き付けてきました。

桜良は膵臓の病気で死ぬかもしれない。でも、僕だっていつか死ぬんです。もしかしたら桜良が膵臓の病気で死ぬ前に、僕が交通事故で死ぬかもしれない。みんないつ死ぬか分からないんだから、誰だって一日の価値は同じ。

こういうことは、個人的には多少意識して生きているのですが、より一層考えさせられました。私自身は、周囲に驚かれるほど思い立ったら行動します。特に楽しむこと!何か起きそうなこと、何か面白そうなこと、それに対してはめんどくさいという感情が多少あっても行動して、人生を楽しもうとします。なぜなら一秒でも笑顔でいたいし、なにより、新たな考えや情報を得たり、まれに人脈を得たり、普通にしてたら絶対出会えるはずの無い人と奇跡的に飲みに行けた経験があるからです。何もしていない時って、とてもつまらなくて、何かしている時って、めちゃくちゃ楽しい。生きてるって感じがします。

桜良も「生きてるって、誰かを認めたり、認められたり、愛したり、愛されたり…誰かと関わりあって生きてるって実感する。」というようなことを言っていました。これは、すごく自分の考えと似ているなと思いました。誰かと関わって始めて生きているって実感するのです。

話は少しずれますが、この作品から考えたのです。やりたい事とか好きな事とか無い人。これも甘えた毎日が生み出しているものではないかと。自分自身、最近好きなことが増えすぎてお金も使いすぎて困っているくらいです。(その分、様々な知見や人脈が形成されて良いこともありますが)これは、まぎれもなく行動しているからです。もはや興味が無くてもとりあえず行動するくらいあります。

そして思うんです。何もしない日々からやりたい事とか好きな事なんて見つかるわけないだろうと。例えば、アルバイトの後輩に始めたときはやる気もなく、まったくといってダメダメ君だったのが、今ではそのアルバイトに対して真剣に取り組み、それに関連する仕事をしたいとまで言っているのです。彼が今のアルバイトを始めていなかったら人生は違ったでしょう。

何かするって、特別なことをするってことじゃないと思います。ただ、毎日学校に行くのも大きく人生の将来を左右すると思いますし、大学4年生になってとても強く思います。ただ友達と会って会話するっていうのが、どれだけ価値のあることかを。それは楽しい日常を提供してくれますし、もしかしたら旅行に行こうという特別な日をもたらしてくれるかもしれません。それら全てがとても意味のあることだと思います。そして人生の宝物だと思います。

そして、この作品の桜良は、そんな当たり前の日常とちょっとした特別な日に、みんなと同じ価値の人生を使うのです。とても素敵な人間だと思いました。

感情的になって、話が上手くまとまっていないかもしれませんが…

なによりこの作品を見て、本当に甘えた毎日についてよく考えさせられました。(たまにはダラーと過ごす一日も価値はあると思います。

偶然とか、運命とか、全ては自分が決めている

引用元:浜辺美波×北村匠海「キミスイ」食べ放題、神社、図書室…デート写真一挙解禁

物語終盤の方で、桜良が主人公の僕に向けて言いました。「君は自分で決めてここにいるんだよ。」

主人公の僕は「自分は流されやすい人間で、今も流されてここにいるんだ」とずっと思っていたのです。

ただ、そんな風に”流される”っていうのも自分で決めていて、自分が決めた行動で彼女の病気を知って、自分で決めて彼女と不思議な関係を続けていたんです。

これって、面白いですよね。偶然とか運命とかってあるのかもしれません。でも、それって言われてみれば、どこかへ行くとか何かするとか沢山自分で決めて、偶然とか運命とかに当たりますよね。

例えば、今このサイトのこのぺージを見ている方は、偶然このページを見ているんですが、いろいろな事を自分で決めてこのページを見ています。

つまり、偶然とか運命とかって全部自分の決断の積み重ねなんですね。面白いです。

こう考えると偶然とか運命とかって、自分が創るものになります。

もっと行動して、自分で偶然とか運命とかを掴んでいきたいと思いました!

福岡での撮影!

作品の中盤で、主人公の僕とヒロインの桜良は福岡へ旅行に行きます。

実は、私は福岡に住んでいるので、なんだかとても嬉しかったです。そして、このことからより親近感が沸いて没入できたのかもしれません。

今回は、そんなキミスイの聖地を紹介したいと思います!

引用元:君の膵臓をたべたい×近畿日本ツーリスト

ロケ地1:ヒルトン福岡シーホーク

映画ではロビーやスイートルームが登場します。撮影は、ホテルに2部屋しかあに「エグゼクティブデラックススイートキング」のお部屋で行われました。超高級でございます。

ロケ地2:福岡地下鉄「天神南」駅前

天神地区の南端部に位置する地下鉄の駅。天神は九州一の繁華街で、地下には19世紀ヨーロッパをイメージした全長約590mのお洒落な地下街が広がります。とても色々なお店がありますし、天神のほとんどのデパートは地下街から直通なので、利便性も高いのです!

ロケ地3:福博であい橋

商人の町博多と城下町福岡が川を堺に出会う場所。橋の上は公園になっているのでベンチに座ってのんびりできます。

ロケ地4:屋台「花山」

普段は箱崎宮前の参道で営業する屋台「花山」。近くの「馬出御所ノ内公園」に場所を移して撮影が行われました。焼き鳥やシメのラーメンが人気です。映画には「モツ焼き」が登場していましたね。福岡と言えば屋台!是非、食べにいってみたいところですね。

ロケ地5:太宰府天満宮参道

参道にはたくさんのお土産やカフェが並びます。映画の中に登場する「梅ヶ枝餅」は参道で食べ歩きも楽しめます。色々なお店があるので、旅行に来たらとりあえず行っておけば間違い無しです!

ロケ地6:太宰府天満宮

1100年以上の歴史を持つ神社で、菅原道真公をお祀りする神社です。「学問・至誠・厄除けの神様」として、年間約800万人が参拝します。福岡県民のほとんどは高校や大学受験前に行ったのではないでしょうか?神社も周辺もとても綺麗です!

まとめ

この作品は映画をよく見る私にとっても本当に最高の作品でした。今でも思い出すと泣いてしまいそうなくらいです。

また、とてもリアルな感覚で様々なことを伝えてくるので、色々な事をとても考えさせられる映画でした。

少しでも気になっている方は、是非、是非!劇場へ足を運んでほしいと思います。

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